高2の終わり頃、体重は40kgほど。

いろんな悩みがあること、部活が忙しいこと、それは多くの人が気づいていたから、悩んで痩せてるんじゃないかと心配された。

別にそういう訳では無い、ただただ痩せたかった。減っていく体重だけがわたしを元気づけていた。


その頃から、痩せ願望はさらにヒートアップしていた。

昼の弁当をかなり小さくした。

食べ放題に行くと、必ず調節した。

とりあえずもう太りたくはなかった。


わたしは男の人と付き合ったことがない。

そもそも男の人が苦手。

男の人は可愛い子が好きだと思う。

わたしは可愛くない。

だから、わたしに話しかけられて嬉しい人はいないと思う。

だから基本的に避ける。

あとは単に、慣れてないから緊張して顔が赤くなる。


彼氏が欲しいかって言われたら、憧れてはいた。

でも、わたしなんかが欲しがるなんて、そんな権利自分にはないと思った。

基本的に男の人はわたしに話しかけない。多分可愛くないから。

だから痩せて可愛くなりたかったってのがあったのかもしれないな…



高3の春。この頃からわたしの人生は大きな転機を迎えることとなる。


まず、脳がもうおかしくなっていた。

自分が気づかないうちに、自分はおかしくなっていた。

痩せること以外、食べ物のこと以外、何も考えられなくなっていた。


部活のことも、友達のことも、勉強のことも、何もかも後回し。

休み時間は常に食べた物のカロリー計算、コンビニの新商品のチェック、1週間の食事計画、食べログの書き込み……やる事は山ほどあった。


休み時間ずっと紙を見つめてた人間が、休み時間ずっとスマホと対峙するようになった。

授業中も勉強せずにカロリーばかり調べていた。



自分がおかしいと気づいたのはこの頃だった。