高2の秋の頃、体重は順調に落ちて45kgほどだった。

周りからも痩せたねって言われるようになってきた。


その頃からますます色んな悩みが増えてきた。

部活の人間関係、受験、強くなる痩せ願望。

そんな時の相談相手は常に部長だった。

部長は凄い人だった。みんなから慕われて、クールな感じが好きという人も多くて、まさにカリスマだった。

彼女にだけはわたしも色んなことを話せたし、部活のこともわたしの気持ちもちゃんと分かってくれるのは彼女だけだった。


高2の冬、とある日のこと。

色んな悩みが遂に爆発したみたいだ。

授業中、急なフラッシュバック。

殴られた日々、お母さんの言葉、そしてナイフ。

死にたいって久しぶりに強く思った。

死にたい、なんで生きてるんだろう、今すぐ死にたい……

殆ど休んだことなかった部活も、授業も、全部投げ出して家に帰った。


部屋で一人でずっと泣いていた。

ただただ泣いていた。

幸せを知らなければ、こんな苦しみもなかったのにななんて考えながら、ひたすら泣いていた。

そんな時、部活を終えた部長からLINEが来た。

「大丈夫?」

ああ、わたしのこと、忘れないでいてくれる人もいるんだなぁ。

部長になら全部、話してもいいかなぁ、そう思った。


今までいじめられていた事、死にたいとずっと思ってたこと、すべて告げた後、部長は、ずっと友達でいると誓ってくれた。

それはわたしにとって、一番の励みになった。


それからしばしの間は精神は安定していて、フラッシュバックするようなこともなく生活できた。